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作家・知念実希人さん、今回が初読み。
今、人気シリーズがアニメや実写ドラマになっていて、それは観ているのだけれど、そういえばこの作家さんの本を何か買っていた気がして電子書籍をチェックしたら──あった!
(電子書籍になっても“積む”癖は直らず……^^;)
物語は、死神というか“死んだ魂を導く存在”が、いきなり地上での仕事に左遷されるところから始まる。
人外設定は好きでよく読むけれど、これは私にとってちょっと斬新なパターン。
もうすぐこの世を去る人に「未練なく、穏やかに召されるよう導く」──そんな仕事を淡々とこなしていく、ハートフルな物語かと思いきや……。
一話完結のような構成で章ごとに人物や出来事が描かれているけれど、最終的には最初の人物・出来事・“未練”が一本の線でつながる。
各章でのエピソードがすべて伏線になっていて、読み飽きさせない作り。
そして、ラストに向けての総力戦が凄い。
君ら病人なんじゃ……!?
と思うくらい、みんなが一致団結していて、思いのほか感動させられた。
黒幕についても、思い返してみれば、ひっそりと生きていた“家族”が犠牲になった根源はコイツだったのか、と震える。
人への執念、そしてお金への執着が怖すぎる。
こういうヤツの魂は、こうなる──という結末は、ファンタジー描写であっても「近からず遠からず」であってほしいと願ってしまう。
そして、大団円!!と笑顔で締めくくれないのがこの物語。
運命が決まっているキャラたちがいるから仕方ないけれど、生き抜き、思い残すことはない……そんな穏やかな最期であっても、読んでいる側はやっぱり寂しい。
それでも、不思議と優しい気持ちになれる物語だった。
そして改めて「今を大切に生きよう」と思わせてくれる物語でもあった。
続編もあるようなので、読んでみようと思う。





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